1.江南市地域交流センターの運営方針について
江南市地域交流センターは、地域コミュニティ、市民活動団体、市民、行政、企業、教育機関など多様な主体が気軽に集い、対話し、行動する地域協働・地域交流の拠点として、地域資源の集約と発信や、協働・連携の担い手の発掘を行うとともに、様々な活動や交流を通じて、すべての人が生涯にわたり活躍できる場づくりをします。
また、その交流や、対話の中から、互いの思いに共感することにより地域課題の解決に向けた自発的な行動を促し、新たな活動を創出できる環境づくりにより、協働によるまちづくりを進め、将来にわたって活気と温もりのあふれる住み続けたくなるまちを目指します。
2.現状と課題
急激な社会環境の変化や少子高齢化の進行、人口減少社会への転換、生活様式の多様化などを背景として、地域コミュニティの担い手の不足や地域とのつながりの希薄化、社会からの孤立化など地域課題はますます多様化・複雑化しています。
そうした中で、持続可能な地域社会を構築していくには、行政の限られた資源だけでは、その全てに対応することは困難であり、市民主体の地域づくりを進めるとともに、多様な主体による協働・連携が不可欠となっています。
市民協働の促進のため、市が平成20 年度に設置した市民・協働ステーションは、これまで、主に市民活動団体や区・町内会等の活動の拠点としての役割を果たしており、その拠点を活用して市内で活動する市民活動団体等は、様々な分野で地域貢献活動を続けてきました。
しかしながら、近年、定年退職後も仕事を続けられる方などの増加に伴い、団体構成員の高齢化や新たな担い手の不足により活動規模を縮小する団体や活動の継続が困難となる団体も表れてきています。
3.江南市地域交流センターのあり方
これまで、協働の担い手の中心は地域コミュニティや市民活動団体で、その手法の多くは行政との協働型事業でした。その一方で、企業や大学などの多様な主体がそれぞれの特長を活かして社会貢献活動を行うことで地域課題の解決に寄与しており、協働・連携の担い手が多様化してきています。
こうしたことから、今後は、地域コミュニティや市民活動団体との協働型事業も活かしつつ、様々な担い手がそれぞれの特徴を活かしながら協働・連携する地域協働が必要です。
江南市地域交流センターは、布袋駅東複合公共施設内に設置され、すべての人が安心して気軽に立ち寄れる市民の憩いの場として、施設内に併設される図書館や保健センター、子育て支援センター、また、隣接する駅から、多世代、多様な人の流れが予想されます。
地域協働のさらなる促進のため、こうした新たなつながりが生まれやすい利点を活かして、市民活動団体や区・町内会等の活動に限らず、趣味やサークル、健康づくり、就業支援や企業活動に至るまで幅広い分野にわたる活動を行う場の提供により、自分らしい生き方の実現をサポートし、それぞれの活動をつないでいくことで、新たな連携、協働、発想の創出につながる仕組みを作っていく必要があります。
また、いつでも気軽に相談できる窓口に専門スタッフを配置し、一人ひとりの思いの共有や対話の場づくりを行い、その思いを活かした活動の実現をサポートしていくことが大切です。
そうした活動を持続・活性化させるため、地域課題を共有し、課題解決に向けた人材の発掘・育成につなげることができる、地域資源の集約と発信、交流の拠点の整備は、持続可能な地域社会の構築に重要な意義を持つものです。
4.今後の方向性
方向性① 活動・交流の促進
多世代・多様な人々が、江南市地域交流センターを訪れ、市民活動や地域の活動、サークルや企業活動など様々な活動や交流を通じて、一人ひとりが生涯にわたって活躍できる場を提供します。また、その活動同士をつなぎ、新たな交流の機会を設け、対話の中から、互いの活動や思いに共感することにより、地域課題の解決に向けた自発的な行動を促し、新たな活動を創出できる環境づくりをします。
方向性② 協働・連携の担い手の発掘及び活動の支援
公益的・社会的な活動を行う企業・教育機関・地域で活躍する団体や地域コミュニティ、また、様々なスキルを持った人材などの地域資源の集約と発信をするとともに、協働・連携の担い手の発掘を積極的に進めます。
また、多様な主体がつながる仕組みづくりや、活動に向けての相談体制を整えることで協働・連携による活動を支援するとともに、継続的な活動に向け、各種補助金などの情報提供やスキルアップのためのセミナーの開催等それぞれのニーズに合わせた活動支援を行います。
方向性③ ふれあいや憩いの場
普段から地域のふれあいの場として住民に親しまれ、愛着のある施設として、憩いの場となるよう、新たな人の交流やつながりが生まれる地域に開かれた空間としていきます。
また、市民活動やボランティア活動などの地域の活動に関する情報に触れる機会を作ることで新たな気づきにつながるきっかけづくりをします。
方向性④ だれにでも安心・快適な施設
地域に身近な施設として、年齢や性別、国籍、障害の有無にかかわらずだれでも安心・快適に利用できるよう、ユニバーサルデザインを導入し、様々なライフスタイルに対応した施設としていきます。